身長と遺伝

身長が伸びないのは遺伝的な要素もありますが、それだけが全てではありません。
栄養状態や骨やホルモンに病気がないか、運動をしっかりとしていたか、睡眠時間は充分だったかなど、身長が伸びないのには、後天的な多くの要因があります。
同じ親から生まれた兄弟が必ずしも同じくらいの身長にならないように、後天的な要因は身長の伸びに大きく影響を与えます。
また、病的な発育の異常で身長が伸びないこともあるでしょう。
成長には個人差があるので、身長が伸びないからといって、必ずしも病的な発育の異常とは限りませんが、医学的には、同じ年齢の平均身長との差や骨年齢、精神年齢、性的発育などを調べて判断します。
ホルモンの異常など病的な原因がない場合でも、遺伝子障害や先天的な細胞の代謝や酸素の障害によって身長が伸びないことがあります。
ホルモンの異常によって身長が低い場合は、甲状腺機能が低い、下垂体の機能が悪い、その他、性的な早熟によって身長が伸びないと３つの原因が挙げられます。
しかし、ホルモンの異常によって起こる低身長の場合は、病気を早いうちに見つけて正しい治療を行えば、正常に身長が伸びるようになります。
親兄弟の身長が高いのに、一人だけ身長が伸びないようなら、一度、病院で検査を受けてみるといいかもしれません。
骨を延長する手術で身長を伸ばすイリザロフ法という方法もありますが、体にかかる負担が大きい手術なので、生活に余程の困難がない限り、受けない方がいいでしょう。